椨屋たぶや
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桑の間

本作は、椨屋に記録された類型・土地・存在を題材にした完全な創作です。実在の伝承・事件・人物とは関係ありません。AIを用いて書き、編集者が選んでいます。

祖母が亡くなり、遠野郊外の実家を相続することになった孫は、休みを使って一人で遺品整理に通っていた。奥座敷の押し入れの奥から、布にくるまれた古い木彫りの人形が二体、桑の枝で作られたらしい素朴な顔つきのものが出てきた。祖母が生前、正月になるとこの人形に新しい端切れを一枚ずつ着せていたのを、孫はぼんやりと覚えていた。

古い人形は買い取り業者に持っていけばいくらかにはなると聞き、孫は他の道具と一緒に査定に出すことにした。ところがその晩から、誰もいないはずの実家の奥座敷で、機織りのような規則正しい音が聞こえるという電話が、留守番を頼んでいた親戚からかかってくるようになった。

不気味に思った孫は、査定に出す前だった人形を実家に戻し、祖母がしていたように古い端切れを新しいものに替えて、元の場所に置いた。それからは電話がかかってくることもなくなった。孫は結局、家を手放すことにはなったが、人形だけは手元に残し、正月には新しい端切れを一枚、欠かさず用意している。